卓球のプロとアマをめぐるシビアな人的交流の中で生きる

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 3月30日、ワールドカップのシングルスで16歳の史上最年少優勝を果たした平野美宇が、JOCエリートアカデミー(EA)を出てプロ入りすると宣言した。平野を13歳から育てたのは中国人の美人コーチ劉潔と、石川佳純も育てた中澤鋭。現在のEAのコーチングスタッフは男子監督の偉関晴光、女子監督の中澤鋭を筆頭に、ほぼ全員が中国人で、宇さんもサポートスタッフに名を連ねている。

 日中の問題というより、卓球のアマプロをめぐる現実的かつシビアな人的交流と言えるだろう。張本は、こうしたシビアなピンポン球の行き来の中でたくましく生きていこうとしている。

■バスを乗り継いで新潟から帰国

 東日本大震災から7年目の日、張本はSNSのツイッターを更新した。

「3月11日だけは忘れることはできません」

 仙台の自宅で家族と一緒に被災したのは小学2年生のとき。自宅に大きな被害はなかったが翌々日、一家は混乱するバスを乗り継いで新潟から帰国した。

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