2打点でお立ち台に 巨人“8番目の外野”亀井の逆襲が始まる
巨人の亀井善行(35)が2打点の活躍で勝利に貢献した。
9日の阪神戦。初回に先発メッセンジャーから、岡本に続いて中前へ適時打を放つと、六回には右翼席へソロ本塁打を叩き込み、「岡本さんのおかげです」とお立ち台で笑った。
球団の「若返り」の方針もあり、春のキャンプからずっと二軍。開幕も一軍に呼ばれることはなかった。今季から同じ外野手のゲレーロが加入したが、自分の目で見る機会すらない。キャンプで亀井はこう漏らしていた。
「ゲレーロってどうなの? いいの? フリーの打球が凄い? へーえ、そうなんだ……」
外野の開幕スタメンは、そのゲレーロ、陽岱鋼、長野の3人。それ以外にも、立岡、橋本、重信、石川ら若手がひしめき、亀井は外野の中で「8番目」くらいの位置付けだった。開幕から同じ左打者の阿部が代打の切り札として控えていたため、亀井の居場所はどこにもない。クビも覚悟した中、死球を受けた陽が離脱。橋本、重信も故障し、開幕6試合目に繰り上げ昇格を果たした。
かつては自主トレをともにした高橋由伸監督(43)には「勝負強さを出してくれている」と褒められた。その指揮官が「ナンバーワン」と認める外野の守備力は今も定評がある。打率.325で規定打席到達も見えている。
亀のように、ベテランが、後方から這い上がってきた。