7場所連続休場 心折れた横綱稀勢の里を待つ「進退」問題
誰もが思っている通りになった。
11日に行われた取組編成会議の直前に、横綱稀勢の里(31)が5月場所の休場を発表した。これで昨年の同場所から、横綱としては貴乃花(現親方)に並ぶ、史上最多の7場所連続休場となった。
本来、稀勢の里は10日にも出場の可否を決めるはずだった。それが「病院に行って、考えさせてほしいと言っていた」(師匠の田子ノ浦親方)と、決断できず。悩んだ末の休場となったが、結論を先送りにしただけだ。
本場所1週間前に風邪をひき、いまだに張りのない体を見てもわかるように、もはや和製横綱の緊張の糸はぷっつりと切れている。すっかり心が折れてしまったのではないか。
「次に出場した場所で覚悟を決める」と明言した以上、この体たらくでは出場イコール引退となりかねない。かといって1年間何もしていない横綱の更なる休場を許してくれるほど、横審やファンは寛容ではない。だからこそ、ぐずぐずと悩み、決断を引き延ばしていたのだろう。ケガをした直後ならまだしも、6場所休んでこれでは、見苦しいというか情けない限りだ。