清宮19打席ヒットなし…大先輩を手本に“二軍から出直し”か
清宮も5月2日の楽天戦で「6番・DH」で一軍戦に初登場。第1打席で中越えのフェンス直撃の二塁打を打つと、初ホームランは7試合目とやや時間はかかったものの、松井の一軍デビュー当時と状況が似ている。
自身も高卒1年目から71試合に出場した評論家の山崎裕之氏は、清宮の今後についてこう語る。
「どのチームも、甘い球ならスタンドに軽々と運ぶ清宮のパワーは認めている。データを集め、弱点を探りだし、投手は厳しく突いてくる。プロの投手が本気になれば簡単には打てません。清宮は明らかなボール球を振って三振したり、ストレートにピクリとも動かず見逃し三振するケースもある。打席でヤマをはっているようにも見える。プロのバッテリーと駆け引きをするにはまだまだ経験不足です。今の状態でスタメン起用を続けていれば、ベンチの雰囲気が悪くなるかもしれない。二軍の投手相手に真っすぐでも変化球でも芯でとらえる打撃を身につけ、自分に対する攻め方も研究する。二軍で結果を残してから、再び一軍に呼んだ方が清宮のため。焦る必要はない」
1年目(57試合)の松井秀も、プロ初本塁打を打ってから相手バッテリーに研究され、さっぱり打てなくなった。6月に二軍に落とされ、9月直前に再び昇格。そこからヒットを量産。セの高卒新人記録を更新する11本塁打(27打点、50三振)もマークし、レギュラーに定着した。
巨人からヤンキースへ移籍し、2009年のワールドシリーズ優勝に貢献してMVPに輝いた松井ほどの大打者になるかどうかはさておき、清宮もそろそろ二軍で勉強する時期にきている。