日ハム清宮の傾向と対策 ライバル球団が温める“攻略メモ”
「本塁打はドンピシャのタイミングで、完璧な当たりだったと思います」
清宮幸太郎(18)が9日のオリックス戦で放ったプロ初本塁打について、ロッテの高木スコアラーはつい先日、こう評していた。
「角度をつけて打っていた。打球が上がる角度を身に付けているのでしょう。高校で100本以上の本塁打を打ったように、素質は高い。連続試合安打をマークしたのは、ミスショットでファウルにならず、しっかり仕留められていたから。左投手も苦にしなさそうな印象もあります」
一軍デビューからコツコツと安打を稼ぎ、一発も打った。6番・左翼でスタメン出場した11日のソフトバンク戦は、多彩な変化球を操る東浜にキリキリ舞いさせられたが、9試合36打席に立った今、徐々に打者としての傾向が出始めているのではないか。
「打ち取られた球を、あえて狙って打ってやろうという意図を感じます」
とは、前出の高木スコアラーだ。
「3日の楽天戦では2打席目まで左腕辛島のスライダーに苦慮していましたが、3打席目でそのスライダーがやや真ん中寄りに来たとはいえ、これを右前安打した。高卒選手とすれば、対応力にも優れていると思う。長打を警戒し、長打にならないコースにきっちり投げきることが大事になるでしょう」
別の球団の戦略担当は、「清宮は低めが好きなのか、よく手を出す一方で、ベルトより上の球はあまり打っていない。ここがポイントになるかもしれない」と言う。
傾向と対策を掴み始めた他球団の投手相手に、どこまで食らいついていけるか。