“大物食い”連発 張本と伊藤の優勝で期待膨らむ五輪「金」
「これが東京五輪なら……」
そう思った関係者は少なくないだろう。
卓球・荻村杯ジャパンオープン最終日(北九州市)の男子シングルス決勝は、張本智和(14=世界ランク10位)が、ロンドン五輪金メダルの張継科(30=中国)に4―3で逆転勝ち。
女子シングルス決勝も、伊藤美誠(17=同6位)が同3位の王曼昱(19=中国)に4―2で勝利。日本女子では2013年の福原愛以来、5年ぶりの頂点に立った。
初優勝のこの2人、劇的な試合で何度も会場を沸かせた。
伊藤は準決勝で中国の陳幸同(21)に3ゲーム連取されながら大逆転勝ち。決勝で倒した王は、東京五輪の代表が濃厚と言われる中国の次世代エースだ。2週前の香港オープンで3―4、先週の中国オープンで1―4と2連敗しており、今回は自国で“借り”を返した。
張本も「大物食い」を連発した。準々決勝で、世界卓球個人2連覇中、リオ五輪個人金の馬龍(29=中国)を4―2で下し、準決勝では同8位で昨年の世界卓球個人・ダブルス3位の李尚洙(27=韓国)を4―2で撃破。中国と韓国のエースを破り決勝へ。最後はロンドン五輪個人金、リオ五輪個人銀の張に、9―11、8―11の苦しい状況から、11―9、11―4、10―12、11―7、13―11の大逆転劇を見せた。