吹き荒れる世代交代の嵐 日本代表の“次の主力”と重要課題
■乾が証明したサイド突破の有効性
いわくつきのベテランが“排除”された後、どんなメンバーで、どんなサッカーをやるのか?
「本田、岡崎、長友たち北京五輪世代(85~88年生まれ)ではなく、MF柴崎、MF山口、MF原口、FW大迫といったロンドン五輪世代(89~92年生まれ)が主力を形成し、同時にリオ五輪世代(93~96年生まれ)のGK中村、DF植田、MF遠藤、MF大島、さらにはロシアW杯メンバーから外れてしまったFW久保、FW浅野、MF中島といった選手が<下から突き上げていく>という図式を期待したい」(ドイツサッカー協会公認S級コーチの鈴木良平氏)
これまで日本は、長短のパスをつなぎながら試合の流れを引き込む<ポゼッション・サッカー>を目指した。しかし14年ブラジルW杯でザッケローニ日本が惨敗し、「タテに速くて1対1に厳しい」ハリル日本の後釜に座った西野監督は「ボールをつないでいく日本らしいサッカー」と呪文のように唱えながら、ロシアでは16強で力尽きた。前出の鈴木氏がこう言う。
「ベルギー戦で勝つために何が必要かが分かった。サイドからのドリブル突破が有効なのは乾が証明した。加えてベルギーの決勝ゴールに代表されるカウンター攻撃です。手数をかけずに相手ゴールに迫る。これが日本には欠けている。これからの重要課題です」
人を代え、戦い方も変えなければ、16強の先は見えてこない。