後輩にも教えを請う ヤクルト坂口の覚悟とキャプテンシー
【好調要因】
宮本ヘッドコーチが就任した秋から「鬼のキャンプ」が始動。春のキャンプも若手を中心にバットを振る量が激増し、16年目のべテランも若手と一緒になって振り込んだ。宮出打撃コーチは「振り込みで体のバランスやキレ、強さが増した。感覚的なものだけど、細かい足の動きやバットが出るタイミングのズレも減った」と解説する。
【18年ぶりの一塁】
青木の復帰に伴い、外野手の“玉突き人事”が発生。春季キャンプから一塁に挑戦することになった。
「一塁は中学以来」(坂口)のため、急きょ、契約メーカー(ハタケヤマ社)からファーストミットを2つ取り寄せた。キャンプ中は市販のミットで練習し、開幕後はオーダーしたものを慣らして使った。
一塁守備に関してはプライドを捨てている。
「やれと言われたところはどこでもやる。うまくなるためには、畠山さんとか荒木とか、後輩でも何でもファーストの経験者には分からないことをどんどん聞いている。全てゼロから学ばないといけない。プロでやったことがないんだから当たり前。外野とは景色が全然違う。一番難しいのは距離感ですね。外野とは根本的に違う。限られた時間の中で一球一球、数をこなすしかない」