花咲徳栄&沖学園が切符 記念大会の恩恵受ける水増し地区
昨夏の甲子園優勝校が4年連続出場を決めた。
24日、北埼玉大会の決勝が行われ、花咲徳栄が4年連続6度目の甲子園切符をつかんだ。高校通算56本塁打でプロ注目のエース野村佑希(3年)が1失点完投勝利。南福岡大会では、沖学園が春夏を通じて初出場を決めた。
今年は100回大会を記念して7校増の56校が参加する。1998年の第80回、2008年の第90回大会は、例年の北海道と東京に加え、埼玉、千葉、神奈川、愛知、大阪、兵庫の6府県が2校に増枠となった。今回新たに福岡が2校となり、前日は折尾愛真(北福岡)が春夏を通じ、初出場を決めている。スポーツライターの美山和也氏はこうみる。
「埼玉の浦和学院と花咲徳栄は、共に甲子園でも優勝候補に挙げられる2校。力のある学校が南北の代表になりましたが、そうでない地区も中にはある。福岡は春の九州大会を制した九州国際大付が力のあるチームだと思っていましたが、初出場のフレッシュな2校が代表になったのは意外でした。代表が2校に増えた恩恵を受ける学校は当然、出てきます。どちらかの地区に強豪校が偏れば、そうでない地区では公立校や新興校などがスルスルと勝ち上がっても不思議ではありません。例えば、愛知は『西』に『私学4強』の東邦、愛工大名電、享栄、中京大中京が入るなど、『東』との実力格差が指摘されています。大阪にしても、センバツ優勝校の大阪桐蔭と昨年のセンバツ準優勝校の履正社の2強が揃って『北』に振り分けられ、『南』との実力差は大きい」
実際、記念大会で2校に増枠した地区の代表校が、甲子園であっさり敗退した例は珍しくない。90回大会は大府(東愛知)、近大付(南大阪)、加古川北(西兵庫)などが初戦で早々と姿を消した。80回大会は八千代松陰、市船橋の千葉2校、報徳学園、東洋大姫路の兵庫2校などが初戦敗退を喫している。