女子マラソン野上が粘り銀も…東京五輪メダルには10分遅い
例によってメディアがハシャいでいる。
26日午前6時(日本時間午前8時)にスタートしたアジア大会(ジャカルタ)の女子マラソンで、日本の野上恵子(32)が2位と健闘。前日の男子マラソンでは、井上大仁(25)が日本男子32年ぶりの金メダルを獲得したとあって、「マラソンニッポン復活!」「2020年東京五輪に光」とスポーツ紙は書き立てた。
タイムはそれぞれ、井上が2時間18分22秒、野上が2時間36分27秒。どちらも、高温多湿の悪条件ではあった。午前6時号砲の男子のレースはスタート時点で気温26度、湿度82%。井上がゴールテープを切ったときの気温は30度に達していた。
ベテランの野上が「後半は暑かった」と振り返った女子のレースも、ゴールの時点で気温29度、湿度72%。東京五輪ではさらに過酷な条件が想定されており、日本陸上競技連盟と選手、その関係者が2年後に向けた貴重な経験を得たのは事実だが、それでもこれが東京五輪のメダルに直結するかのような見方は、いくらなんでも早計だろう。