またも左脇腹痛…西武・菊池“悪い癖”露呈で米挑戦に不安
ネット裏に並んだメジャースカウト陣も、思わず顔をしかめた。
7日のロッテ戦、西武先発の菊池(27)が1点ビハインドの四回、先頭の清田に四球を与えた。その直後のことだ。菊池は苦悶の表情を浮かべて左脇腹を押さえると、マウンドを降りてベンチ裏へ。あるメジャースカウトは「またか」と言わんばかりにため息をつき、首を振った。
菊池は前回8月31日の登板で左脇腹をつるアクシデントに見舞われたばかり。その際は7回無失点と好投したが、この日はマウンドに復帰後、平沢に2ランを浴びるなど7回4失点だった。
菊池に言わせれば、脇腹痛は「暑い日は時々あること」とのことだが、ただでさえケガの多い選手である。今季は5月に左肩機能低下で、チームを離脱。左肩は入団1年目の2010年、13年にも痛めた箇所だ。さらに16年には右脇腹を故障。さかのぼれば、左脇腹痛は高校時代からの付き合いでもある。
菊池は今オフ、ポスティングによるメジャー移籍が濃厚といわれている。が、故障だらけの投手がやっていけるほど、メジャーは甘い世界ではない。中5日が当たり前の登板間隔、飛行機での長距離移動など、肉体的な負担は日本球界とは比べものにならない。プロ入りして一年を通じて先発ローテを守ったのは昨季だけ。体力面の不安も露呈している。
かつては「10年に1度」と呼ばれた怪物左腕も、いまや体はボロボロ。本当に海を渡って戦えるのか。