試合決める3ラン ソフトBデスパイネは助っ人軍団の兄貴分
値千金の一振りだった。
日本シリーズ3戦目。勝負の分かれ目となったのが六回だ。1点差に詰め寄られたソフトバンクは柳田の内野安打で2点差に広げると、2死一、二塁でデスパイネ(32)が右翼テラス席に3ランを叩き込んだ。
これで対戦成績は1勝1敗1分けとなり、ソフトバンクが五分に引き戻した。
デスパイネはマジメで研究熱心。自身への配球データなどをスコアラーに聞きにいくことも多く、彼らには「何か気付いたことがあれば、何でも言ってくれ」と伝えているという。
ある球団OBは「デスパイネの貢献度はバットだけじゃない」と、こう続ける。
「スペイン語をしゃべる選手たちの良き兄貴分なんですよ。ソフトバンクはスペイン語を母語とする助っ人が多い。キューバ出身はデスパイネ、グラシアル、ミランダ、モイネロ。ベネズエラ出身のスアレスもです。2014年にロッテに入団したデスパイネは、彼らより長く日本球界でプレーしていますからね。日本野球の知識はもちろん、普段も食事に連れていくなどよく面倒を見ている。何より、同じチームに自分の母語と同じ言葉をしゃべれる選手がいればリラックスもできる。これはデスパイネも同じこと。彼らが活躍しているのは、相乗効果もあってのことです」