大谷の新投手コーチ決定 最新の科学理論で二刀流に追い風
大谷翔平(24)の新たな直属の上司が決まった。
エンゼルスは30日(日本時間31日)、投手コーチにダグ・ホワイト氏(40=顔写真)が就任すると発表した。同氏は今季までアストロズでブルペンコーチを務め、アストロズ以前はカージナルスのマイナーで長らく巡回コーチなどを務めた。
今季のエンゼルス投手陣は右肘靱帯を修復するトミー・ジョン(TJ)手術を受けた大谷を筆頭に故障者が続出。シーズンを通じて計35人の投手を起用し、球団のワースト記録を更新した。
チャールズ・ナギー前投手コーチに代わり、投手陣の再建を託されたホワイト新投手コーチは異色の指導者だ。
長らくマイナーで若手投手を指導してきたこともあり、投球技術だけでなく、トレーニングに関する知識も豊富。米国内で注目を集める「Z―Health」といわれる最新の理論(脳神経学を基に体の機能を高めるトレーニングシステム)を用いて、今季までアストロズ投手陣を支えてきた。
今季のアストロズはホワイト氏の指導もあり、肩、肘に重傷を負った投手は皆無。開幕ロースター入りした投手13人のうち、肘の異常を訴えて故障者リスト(DL)入りしたのは2人だけで、いずれも最短で復帰している。
「Z―Health」はリハビリにも応用されているそうで、TJ手術からの復帰を目指す大谷は劇的な回復が期待できる上、2020年の二刀流復帰後の故障防止も見込める。
経験豊富なホワイト新投手コーチは二刀流の“研ぎ師”のような存在になりそうだ。