FA権行使の西武浅村 争奪戦のカギは「カネ」か「人脈」か
「今年9月に就任した石井GMですよ。元西武なので浅村とは同じ釜の飯を食った仲間。面倒見がよく、ナインから慕われていた。16年オフに西武のエースだった岸が楽天に移籍したのは、当時評論家だった石井GMが水面下で動いたのでは、ともいわれていた。なにせ石井GMは自身が所属するマネジメント事務所に、岸を“スカウト”した経緯がある。一見とぼけているようで、実はキレ者ですから。GM就任の船出を飾るためにも、元西武という経歴をフル活用するでしょうね」(西武OB)
オリックスは補強にかけるカネだけで判断すれば、楽天以上、ソフトバンク以下。頼みとなるのは「地縁」だ。浅村は大阪生まれの大阪育ち。高校も大阪桐蔭だ。オリックスの長村球団本部長も5日、「地元大阪のため、力を貸してほしい」と早くもエールを送っている。
西武残留の可能性もある。渡辺シニアディレクターは残留交渉の中で、浅村に「すごい条件を出した」と話した。もともと野手を厚遇する球団とはいえ、のっけから最大限の評価をするのは「誠意」に他ならない。浅村自身、幼少期から西武ファン。地元阪神には目もくれず、「京セラドームへ西武戦を見に行っていた」と本紙に明かしている。西武での居心地も気に入っており、宣言残留をしてもおかしくはない。
「カネ」「人脈」「地縁」「誠意」……浅村は何を選ぶのか。