福岡国際で日本勢14年ぶりVも…東京五輪に直結しない理由
スポーツライターの工藤健策氏が言う。
「2020年東京五輪の男子マラソンが行われるのは8月9日の早朝です。東京で行われた91年世界陸上のマラソンは6時スタートでも気温26度、湿度73%という厳しい条件。しかも、五輪は国内レースとは異なりペースメーカーはいません。タイムレースではないのでアフリカ勢の激しいペースの上げ下げもある。冬に行われる国内レースとは別の競技といっても過言ではない。それに対応するための強化や科学的に戦略を練ることが必要ですが、夏のデータが取れるのは来年しかない。日本には地の利があるのだから、選手の真夏の身体データはもちろん、コースについてもあらゆる角度から研究を重ね、五輪惨敗後、『アレをやっておけばよかった』と後悔することだけはないようにしてもらいたいです」
ちなみに、リオ五輪の優勝タイムは2時間8分44秒。「この程度なら日本勢でも勝てる」と思ったら大間違いだ。