セリーナ流を導入 大坂なおみ“大試合で3勝”したたか調整法
全米に続いて全豪と4大大会を連覇した大坂なおみ(21)。
今回の快挙で一気に世界ランク1位に上り詰めたものの、ツアーはまだ3勝しかしていない。そのうち2勝は4大大会で、残る1勝は4大大会に次ぐ格付けのプレミア・マンダトリーのBNPパリバ・オープン。大坂はつまり、ツアーの中でもポイントの高い試合で結果を残すことによって世界の頂点に立ったのだ。
本人は「グランドスラムの雰囲気が好き」と話しているが、「雰囲気が好き」だから勝てるわけではもちろんない。
照準をあえて格上の大会に合わせ、そこでコンディションがベストになるような調整をしているからこそ、結果も付いてくるのだ。
大坂のコーチであるサーシャ・バインと、バインが連れてきたフィジカルトレーナーのアブドゥル・シラーは、長らくチームの一員としてセリーナ・ウィリアムズ(37)を支えてきた。
そのセリーナは4大大会のシングルスだけで実に23勝(歴代2位)もしている。ツアーで挙げた95勝のうち、4分の1強が4大大会でのもの。セリーナは、4大大会に照準を合わせていたがゆえに、結果を残すことができた。それ以外の試合はケガなどを理由にパスするケースも珍しくなかった。