白鵬・鶴竜は耳痛っ…相撲協会の暴力再発防止研修会の中身
“実行犯”でないにせよ、思うところはあったはずだ。
4日から国技館で行われている相撲協会の研修会。暴力問題の再発防止などがテーマで、5日は日本スポーツ法学会の棚村政行理事が講師となり、自身の体験談を交えながら「暴力は暴力しか生まない」などと話した。
近年、親方衆による暴力指導は減ったものの、力士が力士を殴るケースは後を絶たない。
1月31日にも、鳴戸部屋で暴力問題が発覚したばかり。兄弟子が弟弟子に柔道の締め技を何度もかけ、失神させたこともあるというのだから悪質極まりない。昨年12月は自身も暴行事件の被害者だった貴ノ岩が、付け人を殴って引退したばかりだ。
相撲界は再発防止のため、根気よく研修会を続けていくことが必要だが、白鵬(33)、鶴竜(33)の両横綱にとっては耳が痛いハナシではないか。
2017年に世間を騒がせた「日馬富士暴行事件」では、2人の目の前で元横綱日馬富士が貴ノ岩をボコボコにする場面を目の当たりにしながら、傍観。白鵬は当時、日馬富士に「ものを持っちゃいかん」と注意したくらいで、警察の事情聴取でも「今回の事件は、あえて『愛のムチ』と呼びたい」などと話していた。
横綱とは土俵内だけではなく、日常生活でも他の力士の手本となる存在のはず。
研修会後、力士会会長の鶴竜は「自分は関係ないと思わないで、自覚しなきゃいけない」と話した。
その通りである。