智弁和歌山・中谷新監督に聞いた 名将の後継としての覚悟
――OBやファンからはいろいろな面で高嶋監督と比較をされる。
「比較され、ときに酷評され、また応援していただいたり……ということを想定する中で、智弁がずっと強いままで、次の3代目がやりやすい形でバトンを託せるように、施設や環境、チームのシステムを含めてきちんと構築したい。智弁がこの先も繁栄していけるように、裏方のような気持ちでやっているのが正直なところ。勝利数は(高嶋前監督に)到底、及びませんし、そこを目標には置いていない。だから変なプレッシャーはありません。自分自身、プロに行っていろんな経験をさせてもらった。プロ15年間は酷評もされましたけど、ファンやマスコミからの重圧を経験して、打たれ強い人間になって智弁に帰ってきましたので(笑い)。後輩のため、智弁のため、という気持ちがブレることなくやりたいですし、もし僕がブレ出したら直接、言ってください(笑い)」
■智弁はプロで大成しない
――中学生の試合に足を運んでいると聞きました。
「智弁和歌山に行きたいと言ってくれる子は多いと思います。これまでは高嶋先生が中学生を見に行かれることはほとんどなかった。僕は目立つ方なので、あのぶっさいくなデカいやつは智弁の監督とちゃうか? というふうになればと(笑い)。監督が見に来ているということも大事だと思いますし、その中でアッという選手がいたりもする。見に行くのは関西中心です。強いチームとして和歌山県で、関西で愛されるためには甲子園で勝ち続けないといけない」