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元川悦子サッカージャーナリスト

1967年7月14日生まれ。長野県松本市出身。業界紙、夕刊紙を経て94年にフリーランス。著作に「U―22」「黄金世代―99年ワールドユース準優勝と日本サッカーの10年 (SJ sports)」「「いじらない」育て方~親とコーチが語る遠藤保仁」「僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」など。

“評価額13億円”大型DF冨安健洋 身辺が慌ただしくなるワケ

公開日: 更新日:

■欧州5大リーグにステップアップ

「今夏の欧州移籍市場では高額の移籍金で5大リーグにステップアップするだろう」と現地メディアの間でも評判になる圧巻パフォーマンスを見せている冨安。「昨夏7億円程度でオファーを出したブレーメンの獲得オファーは拒否され、現在、評価額は13億円まで急騰している」という報道もある。彼が小5から通った福岡バルセロナスクールの指導者だったパランコ・コーチ(C大阪)がスペイン行きを勧めたほどの傑出した才能は、ここにきて大きく開花しようとしている。

 問題は冨安がどんな道をたどるか、だ。2012年夏にVVVフェンロからサウサンプトンに移籍した吉田麻也、あるいは今年1月に鹿島からトゥールーズに赴いた昌子源のように新天地ですぐ出場機会を得られればいいが、移籍したチームの指揮官が20歳の日本人DFに信頼を寄せてくれるか、こればかりは分からない。

 冨安自身は語学力に磨きをかけており、3月の日本代表2連戦の際には外国人メディアに囲まれると英語でやりとりしていたが、英国以外の国では意思疎通も容易ではない。最も飛躍できるクラブはどこなのか、じっくり吟味すべきだろう。

 ともあれ、彼の身辺が慌ただしくなるのはこれから。まずはプレーオフ2で勝ってEL出場権を獲得することが先決だ。「チームの目標のために全力でやることが自分の成長につながる」

 そう言い切る大型DFの終盤戦に注目したい。

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