日ハム吉田輝星 6月甲子園デビューを決定づけた魔球の正体
「あのボールは何? カットボール? それとも真っスラ?」
8日、ロッテとの二軍戦に先発した日本ハムのドラフト1位・吉田輝星(18)が投じたボールに、ネット裏が騒然となった。
四回だった。先頭の4番・安田に対し、カウント2―2からの6球目に投じた136キロのボールでタイミングを外し、左飛に打ち取ったのだ。
対戦したロッテ関係者がこう言った。
■136キロで鋭く横滑り
「吉田がこれまで投げてきたスライダーは、ドロンと曲がる軌道だった。130キロ中盤でカット気味に曲がる球は初めて見た。数球投げた中には抜け球もあったが、ハマった時はストレートのような軌道でグーッと伸びてきて、打者の手元でキュッと横滑りする。打者はストレートと勘違いしてタイミングを外される。さらに精度を高めれば、かなり有効なボールになりますよ」
吉田はこの日、公式戦で初めてこのボールを投じ、確かなインパクトを残した。さらにストレートもプロ入り後最速となる149キロをマークするなど、4回3分の0を4安打4三振、無失点に抑えた。4回を投げた4月29日のDeNA戦に続いて2試合連続の無失点投球だ。