プロ初白星はお預け…DeNA阪口は首脳陣肝いりの“番長2世”
プロ1球目は150キロを計測した。
3日の阪神戦でプロ初登板初先発のマウンドに上がったDeNA阪口皓亮(19)。先頭の近本、続く上本に150キロを連発し、2者連続三振。全開だったエンジンはガス欠することなく、5回2安打無失点に抑えた。
しかし、1点リードで勝ち投手の権利を得て降板した直後の六回、2番手の国吉が上本への初球を左翼スタンドに運ばれ、プロ初勝利は1球で消滅。「次は勝ちに導きたい」と悔しさをにじませた。
この日、阪口が投じたのは66球。ラミレス監督は「負けてほしくないと思っていたので、あの回で交代した。(五回に)先頭に四球を出して安定性を欠き始めていた。彼には完璧な状態で降りてほしかった」と説明したが、好投を続ける先発としては早めのスイッチだった。
指揮官が手塩にかける19歳は、今季から投手陣を指導する三浦投手コーチの「お気に入り」でもある。2年前、阪口への指名挨拶で吉田編成部長が「三浦大輔に似ている」と評価したことから、付いたアダ名は「ハマの番長2世」。その元祖が今年から投手コーチに就任し、春季キャンプで一軍メンバーに抜擢した。2月の対外試合初戦で先発に選んだ際は「今いる先発投手陣の中で一番若い。それだけです」と三浦コーチは説明したものの、言葉とは裏腹に期待は大きいという。
オープナーを起用するなど自転車操業が続くDeNA。阪口の英才教育はどこまで続けられるか。