阪神近本がセ首位11盗塁 とんだ“外れ外れ1位”がいたものだ
このところ新生・矢野阪神が好調だ。開幕当初は低迷していたものの、4月の終盤から徐々に息を吹き返し、今では貯金1のAクラスである。
好調の要因は多々あるのだが、その中でもルーキーの近本光司や6年目の捕手・梅野隆太郎、チームトップの本塁打数と打点数を記録している3年目の大山悠輔など、生え抜きの若手野手の活躍が目立っている。これは近年の阪神にはあまり見られなかった傾向ではないか。福留孝介や糸井嘉男といった熟練のベテラン勢が良い意味で目立ち過ぎていないのだ。
たとえば開幕から4番を任されている大山は、3番・糸井と5番・福留に挟まれ、2人のサポートのおかげもあってか、コツコツと打点を稼いでいる。また昨年、プロ初のゴールデングラブ賞を獲得した梅野は今季も3割を超える打率をキープし、今や正捕手の風格を漂わせるようになった。
そして、何といってもルーキーの近本。正直言って、ドラフトの時点では彼がここまで活躍するとは夢にも思っていなかった。何しろ、外れ外れ1位である。メディアの批評などでも、阪神は「失敗ドラフト」という烙印を押されていることが多かったほどだ。