著者のコラム一覧
鈴村裕輔野球文化学会会長・名城大准教授

1976年、東京都出身。法政大学博士(学術)。名城大学外国学部准教授。主な専門は政治史、比較思想。野球史研究家として日米の野球の研究にも従事しており、主著に「MLBが付けた日本人選手の値段」(講談社)がある。スポーツを取り巻く様々な出来事を社会、文化、政治などの多角的な視点から分析している。アメリカ野球学会会員。

米球界は共和支持優勢 大統領選はスポーツ界の動向も注目

公開日: 更新日:

 ドナルド・トランプが2020年の大統領選挙への出馬を表明した。“Keep America Great(米国を偉大なままに)”と新しい標語を唱えた顔が心なしか紅潮していた様子からは、必勝を期すトランプの気負いが感じられる。

 ところで、大統領選挙で注目を集めるのは候補者たちだけではない。特に来年夏に開かれる両党の党大会には著名な俳優やスポーツ選手が登場し、会場の雰囲気をより一層華やかなものにする。

■球団経営者の4分の3

 スポーツ界では、テニスのピート・サンプラス、NFLのジョー・モンタナやペイトン・マニングが共和党を支持し、NBAのマイケル・ジョーダンや、ボクシングのマイク・タイソンが民主党の支持者で、サッカーポルトガル代表として日本でも高い知名度を誇るクリスティアーノ・ロナウドも、バラク・オバマの大統領選挙を応援しており、外国人ながら民主党支持者として知られている。

 大リーグに限れば、球団経営者の4分の3近くが共和党支持者ということは、広く知られるところだ。引退した選手では、通算354勝を挙げたロジャー・クレメンスは共和党員で、06年の下院議員選挙ではテキサス州から立候補したテッド・ポーに献金している。

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