レイズ出身のフロントや首脳陣がメジャーで大人気の理由
今年からツインズの監督に就任したロッコ・バルデリ氏は、引退後、長年レイズのコーチやフロントを務めてきた。彼のいたレイズこそメジャー30球団中、どこにも増してデータを活用、球界の常識を壊し、新しいシステムを戦術として採用することに積極的なチームなのだ。
例えばオープナーは他球団首脳陣の懐疑的な意見をよそに、昨季、レイズが90勝する大きな原動力となった。今年に入って、それを模倣するチームも続出している。盤石と言われる先発陣を要するヤンキースでさえ先発投手のケガという理由があるにせよ、何度かオープナーを採用している。
選手の育成にも積極的で、先日は2017年のドラフト1巡目指名のブレンダン・マッケイ選手が6月29日に投手としてメジャーデビュー、6回を被安打1の無失点で抑え勝利投手に。すると2日後の7月1日には打者として「8番・DH」でメジャーデビュー。二刀流として楽しみな選手に育った。
前回、ツインズの投手成績が劇的に向上したことに触れたが、レイズはツインズの上をいっている。今季、85試合終了時点でチーム防御率3・20はメジャートップ、被本塁打76本は最少だ。やや劣る攻撃力を投手力で補い、ア・リーグ東地区でヤンキースに次ぐ2位につけている。