ヤクルト村上宗隆の素顔とは 本人と関係者の証言から探る
オールスター(12日東京ドーム、13日甲子園)で10代では史上初めて、三塁手部門でファン投票で選出された村上宗隆(19=ヤクルト)。12日は、本塁打競争と試合に出場。吉田正尚(オリックス)相手に本塁打競争は敗れたが、看板直撃の特大弾を連発してファンを喜ばせた。試合は「8番・一塁」でスタメン出場し、4打数無安打も、「楽しかった。本塁打競争で何とか打ててよかった。試合中、いろんな方と話せたので、何かのきっかけになれば」と前を見据えた。そんな村上の「正体」を本人と関係者の証言から探った。
■昭和の子ども
「技術はもちろん、性格的にも1年からやれると思いました」
夏の甲子園で1年生を3番に起用した、九州学院の坂井宏安監督がこう振り返る。
「ウチは上下関係はないですが、先輩の中にも物おじせずスッと入る。試合中は私の横にきて、味方に声を出し、『ここはきちんと送りましょう』と平気で言ってくる(笑い)。『ムネ、おまえが監督みたいやな』と言ったら、アタマをかきながら『へへへ』です。今はベンチで必ず小川監督の目の前に座ってますけど、当時はバス移動の時も、運転する私のすぐ後ろに座って会話をした。それで何かを吸収しようとしているんでしょう。かといって空気を読んでゴマをすることはしない。嫌みがなく、可愛げのあるガキ大将。昭和の時代にいたような雰囲気がある。この性格は天性のものだと思います」