令和最初の「夏の甲子園」ベンチから漏れてきた裏情報
■球場のスカウトが気をもむ神奈川“三拍子”遊撃手の動向
「今年の甲子園は不作を超えた凶作。この状態が続くとしたら、ゾッとする」
12球団のスカウトがこう口を揃える。
17日の智弁和歌山戦で14回を投げ抜き、23奪三振の快投を見せた星稜の右腕・奥川恭伸が飛び抜けた存在感を見せているが、それ以外の甲子園組となると、「確実に2位以内に入ってくる上位候補は皆無。来年、明石商の右腕・中森俊介ら2年生に期待するしかないね。特に野手は壊滅状態さ」と、セの球団幹部は顔を曇らせる。
そこへいくと夏の甲子園には出場していないものの、プロが熱視線を送る野手がいる。桐蔭学園(神奈川)の遊撃手・森敬斗だ。
遠投120メートルの強肩、50メートル5秒8の脚力、さらに昨秋関東大会で3本塁打のパンチ力もある。春のセンバツは1回戦で敗退するも、複数のスカウトが「175センチ、68キロと体は決して大きくないが、抜群の野球センスの持ち主。将来的には走攻守三拍子揃った遊撃手になれる逸材です。広島の小園(報徳学園)と似たタイプで、中日の根尾(大阪桐蔭)より足が速くて守りもいい。打撃もクセがない。潜在能力は根尾より上かもしれない」とみている。