CS出場なのに…阪神“蚊帳の外”侍Jに選出ゼロという悲哀
「試すことができる試合はすでに終わった。金メダルを取るためにスピードとパワーが必要であり、ジャパンに対する熱い思いを持った選手とどうやっていいチームにするかを重点に置いて、選出した」
1日、10月31日からのカナダとの強化試合、及び、11月2日に開幕するプレミア12のメンバー発表が行われ、日本代表の稲葉監督は、力強く決意を新たにした。
選出メンバーは28人。代表経験豊富な坂本勇人(巨人)をはじめ、守備、走塁のスペシャリスト枠で、U23の代表経験がある周東佑京(ソフトバンク)が名を連ねる一方、ロッテとともに、選出ゼロだったのが阪神(コーチである清水ヘッドを除く)。CSに進出したチームでは唯一、誰も日の丸のユニホームを着ることができないという不名誉である。
「8月下旬に行われたスタッフ会議では、予備メンバーに選ばれてはいたんですが……」
とは、さる球界OB。
「稲葉監督は左腕投手とパワーのある選手を探す過程で、今季3勝ながら、109回3分の2を投げて、125奪三振と成長した左腕の高橋遥と、若き4番候補の大山に目をつけた。しかし、最終的に中日の大野が今季、最優秀防御率のタイトルを獲得したように復活を遂げたことで、大野に軍配が上がった。大山は、他の内野手と比べても、力が及ばなかったというわけです」