日本初の8強に大きな壁 サモアの巧みな手さばきと結束力
プール戦3試合目となる日本―サモア戦(5日=豊田スタジアム)の登録メンバー23人が昨3日、両チームから発表された。主将でフランカーのリーチマイケル(30)がスタメンに復帰。ゲームキャプテンは2戦連続でフランカーのピーター・ラブスカフニ(30)が務める。
日本は3日現在、2勝0敗でボーナスポイントを含む勝ち点9。同11点のアイルランドに次いでプールA組2位につけている。サモア戦で勝ち点を上積みして史上初の8強入りを目指す。最新の世界ランキングは日本8位に対し、サモアは15位。日本が元世界1位のアイルランドから大金星を挙げた勢いでサモアを下すとの見方が大半を占めている。日本の3勝目を楽観視するムードが漂っているものの、サモアは決して侮れる相手ではない。
サモアは過去2戦でペナルティーを連発、首への危険なタックルによって、すでに2人が出場停止処分を受けている。規律が乱れた時の荒々しいプレースタイルは日本にとって厄介だが、サモアの安定したハンドリングにも手を焼きそうだ。
今大会は各試合会場の湿度の高さから、ボールが滑りやすくなっており、各チームともノックオンやスローフォワードなどのハンドリングエラー(HE)が多発している。2連覇中で、今大会の優勝候補であるオールブラックス(ニュージーランド代表)ですら、2試合で29個のHEを記録しているほどだ。
そこへいくとフォワード、バックスとも大型選手を揃え、パワフルさが持ち味であるサモアは意外にもHEが少ない。日本の27個に対して、サモアは20個。試合会場による湿度の違いなどもあるため、単純に比較はできないものの、サモアのハンドリングは安定している。