卓球ビデオ判定遂に導入 誤審に泣いた伊藤・早田組が契機
もっと早く導入するべきだった。
国際卓球連盟(ITTF)は10日、12日に開幕するワールドツアー・グランドファイナルでビデオ判定を導入すると発表した。選手が要求できるのは1試合2回。成功すれば回数は減らない。判定対象は、球が台の端に当たったか否か、サービスがネットに触れたかなど。今大会で問題がなければ、来年の東京五輪でも導入されることになるはずだ。ビデオ判定により誤審は大幅に減ることになる。
誤審といえば、今年4月の世界卓球の女子ダブルス決勝を思い出す。伊藤美誠、早田ひなペア(日本)と孫穎莎、王曼イクペア(中国)が対戦し、最終第5ゲームの9-9の場面で、早田のサーブに中国選手がレシーブミス、サービスエースかと思われた。
ところが、審判はネットにかすったと見て「ネット」の判定。伊藤が何度も「ビデオを見てください」と言っても審判は聞く耳を持たなかった。会場の大型スクリーンにはネットに当たらず相手コートに球が入るスローモーションの映像が流れ、観客からはブーイングが出た。明らかな誤審でリズムを崩した日本ペアは流れを引き戻せず、銀メダルに終わった。