高木美穂3000m国内最高更新も 不振脱出はバランスにあり
スピードスケートの長距離女王が不振にあえいでいる。
26日の全日本選手権女子3000メートルで、高木美帆(25)が、4分5秒05で優勝。自身の国内最高を更新したが、タイムは自己ベスト(3分57秒09)から程遠かった。
今季のW杯は11月24日のポーランド大会1500メートル、14日の長野大会1000メートルで2位に入ったのが最高。高木の不調の原因は明らかで、決まって終盤に失速してタイムが伸びないのだ。
昨季までの高木は、スピードとスタミナのバランスが良く、周回を重ねても安定したラップを刻んできた。1500メートルで世界新記録(1分49秒83)をマークした昨季3月のW杯ソルトレークシティー大会では、1周目の300メートルから24・7秒と飛ばすと、最後の1周は30・1秒で滑り好タイムにつなげた。今季は、11月の2試合(ベラルーシ、ポーランド)とも、スタートで出遅れると、最後は32秒台まで落ち込み、いずれも1分57秒台に終わった。
スピードスケート、特に長距離では速度が増せば増すほど、体力の消耗につながって周回を重ねるごとにタイムは伸びなくなるのが一般的だ。実力が劣るスケーターほど、最初と最後のラップの差が顕著に出るという。