巨人指揮官があおる 熾烈な正捕手争いは意外な決着に?
原辰徳監督が復帰した昨季、5年ぶりにリーグVを奪回した巨人。チームトップの15勝を挙げて最多勝を獲得した山口俊が米ブルージェイズに移籍したものの、戦力は充実している。原監督に話を聞くと、「セでは敵なし? いやいや、(ペナントレースは)混戦になると思います」と謙遜していたが、十分にリーグ連覇を狙える布陣だ。それでも、戦力の底上げに余念のない指揮官はチーム内競争をあおっている。スポーツ紙が注目する正捕手争いもそうだ。小林誠司(30)、炭谷銀仁朗(32)、大城卓三(27)、岸田行倫(23)らがしのぎを削っているが、首脳陣を取材すると、現時点での位置づけは、私が先に並べた名前の順番とは大きく違うようだ。
3番手、4番手だと思っていた3年目の岸田の評価が高く、このまま順調にいけば、実績のある小林や炭谷を一気に抜き去って、正捕手の座を射止める雰囲気。首脳陣は、実戦的な打撃を含め、捕手としての総合力を買っていた。
打撃センス抜群の大城は、より長所が生きる一塁に固定されそうだ。
岸田は肩こそ小林には劣るものの、キャッチングがうまく、リードにも光るものがある。肩だって弱くはなく、バランスがいい。年齢的な伸びしろにも期待しているのではないか。