ホテルで2人お茶を テーブルにあった書きかけの野村ノート
報道関係者は野村野球を知るために監督、コーチ、選手からミーティングの内容を取材。少しずつ明らかにされ始めていたが、全貌はつかめていない。
南海での選手兼任監督時代から、野村監督はデータを重視していた。スコアラーに指示して、対戦相手の最新データを収集した。スコアラーの名前から「尾張メモ」と名付けられ、パ・リーグでは名をはせた。
野村メモは、その上をいく。現役時代から親しかった巨人の正捕手・森祇晶にパ・リーグ情報を提供、それが巨人のV9に貢献したというのは、知る人ぞ知る。
それが目の前、テーブルの上にある。ページが開かれ、きれいな文字が躍っている。誘うように「読め」と言っている。
■度胸がなかった…記者失格
しかし、度胸がなかった。なぜか遠慮して、許可を求めることができなかった。記者失格である。
しかし、その数年後、あるルートから、その「野村ノート」を入手することができた。