ノートのコピーが自らの首を締め…功名心に負けた阪神時代
阪神監督時代、最大の失敗は「野村ノート」に象徴されると思う。
ヤクルト時代、首脳陣へ配られた「野村ノートのコピー」が、阪神で大問題になった。
阪神監督1年目。キャンプイン前日、信じられない異変が起きた。記者相手に野村監督、阪神をベタボメしたのだ。
「ここの選手、みんな真面目やないか。聞いていた話とは違う。話をしてよう分かったわ」
人気球団で甘やかされている、という評判とは違っている。素直な選手たちと褒めた。
「ここは、フロントも気が利いているね。監督室の机にノートとペン、必要な筆記用具、きれいに全部そろっていた」
暗にヤクルト球団を批判した。
「記者さんも緊張感が違うようやな。人気のある注目球団やから、取材も大変やろ」
ついには担当記者にもごまをすった。
とどめが「野村ノートのコピー」だった。
「ミーティングではコピーを渡して、読んでもらうつもりです」