楽天三木監督が語ったノムラの教え「野村野球=準備野球」
いい報告をしたい
――楽天の歴史で言うと、現役時代の監督だった野村克也氏が指揮を執っている(06~09年)。昨年12月には監督就任の挨拶で野村さんの家を訪ね、「しっかり自分らしく頑張れ」と伝えられた。
「野村さんに出会えたことは、本当に感謝の気持ちしかありません。高卒3年目までの監督で、選手としては何も期待に応えられませんでしたが、ミーティングで教わったことは、今でもノートを読み返すこともあるし、レギュラーの人たちに話していることも聞いてきた。息子さんで僕とヤクルトの同期入団である克則さん(一軍作戦コーチ)と一緒に仕事をさせてもらって、心強いですし、将来、いい報告ができたらと思っています」
――「ノムラの教え」で印象に残っていることは?
「『野村野球イコール準備野球』ということをよくおっしゃっていた。常に向上心を持って、勉強しなさいよと。それがすごく心に残っている。準備をするためにはいろんな知識、経験、知恵が必要で、勉強をしないと得られない。勉強をするということは、考える力を身に付けること。物事には理由、原因がある中で、考える力をどうやって身に付けるかということですよね」
――監督として準備の大事さをどう生かすか。
「キャンプでは、チームでやる練習も大事ですが、個々の選手が考えてやる練習が一番大事。そういう時間をつくりつつ、みんながどういう顔、表情で練習、試合に臨めているかも気にしながらやっていきたい。選手はいろんなことを考えてやっている。その考えをまとめ、生かすことも大事になる。そうした僕らの準備が間に合わなくなると選手に負担、迷惑がかかる。少しでも選手がいい形でシーズンを送れるように、キャンプ、オープン戦を通じてしっかり準備していきます」
(聞き手=藤本幸宏/日刊ゲンダイ)