新型コロナウイルス感染拡大“戦争”がもたらした労使の連携
このような状況を受けて、米国の球界も非常の措置が取られている。
大リーグ機構は公式戦の開幕を5月中旬としているものの、実際には「6月に開幕できればよいほうで、7月に開幕できるかも怪しい」という声が聞こえる。
■マイナーリーガー救済に大物代理人の提案
また、大リーグ機構は大リーグと同様に開幕を延期したマイナーリーグに対し、選手への経済的支援を5月31日ないし公式戦開幕日まで延長することを公表した。
一般にマイナーリーグは「独立採算」と思われている。だが、実際には年俸を大リーグ各球団が負担し、選手の育成をマイナーリーグ球団に委託している。マイナーリーグの公式戦が行われない以上、選手は無給になっても不思議ではない。しかし、大リーグでは選手に対して当初の開幕予定日から60日間分の給与が前払いされることが決まったことを受けて、マイナーリーグの選手に対しても同様の措置が取られたのである。
あるいは「大物代理人」として知られるスコット・ボラスが大リーグ機構に、6月1日に開幕する162試合制と7月1日開幕の144試合制の案を提出したことも興味深い。