インターハイ中止の余波「最後の夏」消えた高校生の処方箋

公開日: 更新日:

「とくに強豪校の選手は奈落の底に突き落とされた思いでしょう。指導者は一緒に悔しがってください。でも、いつまでも気落ちしていてもダメ。選手とともに考え、無から有を生む。人生はときに不条理なことにぶつかります。指導者は知恵を絞り、選手がアクションを起こす手助けをする。センバツが中止になった仙台育英の監督さんは、スポーツ推薦での進学を希望する生徒の練習や試合映像をまとめたビデオを各大学の野球部に送っているという記事を日刊ゲンダイで読みました。大学にアピールする機会を失った選手への配慮でしょう。不条理なことをどう乗り越えたかは必ず将来の役に立つ。選手も指導者も成長できるチャンスです」

 追手門学院大学スポーツ研究センター特別顧問で、現在7人のプロゴルファーを指導する児玉光雄氏はこう語る。

「プロゴルファーはほとんどゴルフ漬けです。今はトレーニング量を落とし、ゴルフ以外のことを始めてはどうかと言いました。時間がなくて読めなかった本を手に取ったり、毎日、新聞を端から端まで読んでみる。自分がいかに物を知らないかが分かる。プロになる選手はひと握り。ほとんどは普通の社会人になる。将来を見据えて、視野を広げるチャンスと理解させれば今やるべきことは見えてくる。人生は長いのです」

 指導者も「手腕」が問われている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動