うつ、心臓病リスク増 コロナストレスに蝕まれる選手たち
澤井氏はさらに続ける。
「うつ病は狭心症や心筋梗塞などの心臓病のリスクを上昇させます。眠れない、食べられないというだけでなく、自律神経のバランスを崩し、心拍数や血圧を上げることで心臓に負担がかかるからです。このとき、心筋に血液を送る冠動脈と呼ばれる血管が細くなると心筋の血液が不足し、息苦しくなったり、胸が締めつけられるような痛みが出る。これが狭心症の発作です。スポーツ選手に発症しなければいいのですが」
国立循環器病研究センターのHPを見ると、抑うつ症状(うつ病の症状がいくつか認められる状態)がある場合、心不全の発症が多いことが明らかになっている。新型コロナは感染者の命を奪うだけでなく、アスリートの心と体もむしばむ恐ろしい伝染病だ。