移動、食事、宿舎…「甲子園交流試合」出場校の厳戒ぶり
コロナ禍の中、甲子園交流試合が10日、さまざまな対策や制約を設けてスタートしたが、各校とも内情はてんやわんやだったようだ。
交流試合が終わって地元に戻った後、“隔離”を余儀なくされるのが北海道の白樺学園だ。
なにしろ大阪は、連日200人前後の感染者が出ている。短期間とはいえ、東京と並ぶ“危険地帯”に滞在するリスクは避けられない。仮に感染したとしても地元に戻ってウイルスを広めたくないという認識からだ。
選手は戻った後、2週間の自宅待機。監督と部長、野球部員を引率した教員も2週間の出勤停止になる。
さらに甲子園に応援に行く野球部員や保護者のリストを作成。彼らの移動はバラバラなだけに、現地の宿泊先や移動経路なども記し、感染者が出た場合に経路を追えるだけの資料を作っておくという。
2週間の自宅待機や出勤停止、応援に行く部員や保護者の細かいリストまで作るのは、それだけのリスクを抱えて今回の甲子園交流試合に臨むということだ。
移動も想像以上に大変だ。出場校は地元の貸し切りバスの利用が原則も、この日の開幕直後に試合をした大分商はバスで大阪まで9時間かかる。そのため選手たちの負担も考慮したうえで、日本高野連に新幹線移動を認めてもらったという。大阪までの経路をわざわざ高野連に確認、許可をもらわなければならないのだ。