大坂“満身創痍”で全米OP3回戦進出 活力は故コービーの信念
テニスの4大大会全米オープン(ニューヨーク)は2日(日本時間3日)、男女シングルス2回戦を行い、世界ランキング9位で第4シードの大坂なおみ(22)が、同74位のカミラ・ジョルジ(28=イタリア)と対戦。6-1、6-2でストレート勝ちし、5年連続の3回戦進出を決めた。次戦では世界137位のマルタ・コスチュク(18=ウクライナ)と当たる。
■抗議への批判、故障を乗り越え出場
昨年8月にコロラド州で、白人警官による取り調べ後に死亡した黒人男性エリジャ・マクレーンさんの名前入りマスクをつけてコートに登場。強打を武器とする相ジョルジに第1セットはいきなり5ゲームを連取した。第2セットも安定したサーブ、ストロークで寄せ付けず、わずか1時間9分で退けた。痛めた左太ももには厳重にテーピングを施して臨んだが、不安は微塵も感じさせない完勝だった。
試合後、大会主催者が用意したスクリーンを通して母の環さんからリモートで祝福されると日本語で「ちょっと恥ずかしい」と照れながらも笑みを見せた。
今大会の前哨戦に位置付けられる先月下旬のウエスタン・アンド・サザン・オープンでは、白人警官による黒人銃撃事件に抗議して準決勝をボイコット。大会主催者と話し合った末に、棄権を撤回して勝ち上がったが、左太もも裏の痛みを理由に決勝戦を回避した。