阪神・小幡 自由を手にしてなお追い込みをかけた高校時代
■牛乳代は月1万円以上
阪神入団時の自己紹介シートで「憧れの選手」に源田を挙げた理由にはそんな背景がある。正樹さんが続ける。
「小学生の頃に弟が友人関係で悩んでいた時期があった。その時、竜平が仲裁に入ってあげたりもしたようです。普段はあまり出しゃばるような性格ではありませんが、いざとなった時は黙っていないタイプなのかな。そして、とにかく負けず嫌い。野球の試合だけでなく、練習の中のマラソンでさえ、負けたら本気で悔しがっていましたね」
母の能夫子さんが言う。
「牛乳が大好きで、中学生の頃は毎日1リットルは飲んでいた。しかも、『紙パックのは紙のニオイが気になるからビンの方がいい』と言うもんだから、用意するこっちは大変でしたよ。ビンは高いから、牛乳代だけで月に1万円以上はかかりました。でも、プロになってくれたので元は取れたのかな(苦笑い)」
小幡の身長は阪神へ入団後、さらに4センチ伸びて現在は184センチ。恵まれた体に育ててくれた両親への感謝を忘れてはいけない。