補強に失敗してもクビにならない…阪神編成のダークサイド
阪神のフロントは現場上がりのOBや古株職員が要職に就いている。時に、オーナーの鶴の一声によって人事が動くこともあるが、球団内では彼らの発言力が非常に大きいという。
FAではこれまで12人を獲得。中でもオリックスからは半数の6人を取るなど、大のお得意さまだ。糸井嘉男、西勇輝も古巣はオリックスだ。
しかし阪神は、FAなどによる補強の失敗が多い。
山沖之彦、城島健司のように故障でまともに働けなかったり、松永浩美、小林宏之のように阪神の環境になじめず、追われるように去る者もいる。
2016年オフに4年総額16億円以上の大型契約で獲得した糸井嘉男も入団時から故障が多く、対価に見合う成績を挙げているとは言えない。大成功と言えるのは、02年オフに広島からFAで獲得した金本知憲くらいだ。
球界OBが言う。
「阪神はなまじ資金力があるからか、補強する際に故障情報や性格、人間性などをきちんと調査していないのではないか。獲得した選手がチームに悪影響を及ぼすことすらある。今の糸井は怠慢プレーが目立つし、西は緊急事態宣言中に不倫騒動を起こした。かつての金本や、横浜からソフトバンクへ移籍した内川、西武から楽天へ行った浅村のように、成績と背中でチームを牽引、新たなエキスを注入し、活性化してくれるような選手を取っていない。さらにいえば、強いチームには必ず、リーダー的な選手がいる。今の阪神は金本がいた星野、岡田監督時代のような緊張感はまるでなく、選手は自分のことしか考えていない。3月の藤浪らによる『コロナ合コン』しかり、先日の内規違反を犯す外食しかり、2度のコロナ騒動は今のチームを象徴している」