おおらかだったメジャー ホットドッグが飛んできたことも
■「走り過ぎるな!」
大変だったのがロッキーズのクアーズフィールドです。
ブルペンは右翼にあり、造り自体はレッドソックスのそれと似ていますが、なにせ球場のあるデンバーは標高1609メートルのマイルハイ。酸素が薄く、アスリートが高地トレーニングをする場所です。練習からして「走り過ぎるな!」と言われており、急いで救援のマウンドに行こうものなら、それだけで息が上がってしまう。
そんな投手泣かせ、打者有利の球場で1996年にノーヒットノーランを達成したのが野茂英雄さん。現地で実際にプレーをしてみて、改めてその偉業に驚かされました。
■「コバヤシだろ?」
ブルペンでのエピソードでもっとも印象に残っているのが、レンジャーズのグローブライフフィールド。練習中、僕に突然、ホットドッグをパスしてくれたファンがいたのです。
受け取ったはいいけれど、わけがわからず彼を見ると、何やら言っている。よくよく聞くと、「おまえもコバヤシなんだろ? だったら、それ食べろよ」。