再燃する矢野降ろし…岡田氏再登板を後押しする阪神の忖度
続投と言いつつ…最終的に“忖度”か
「阪急阪神HDやその周辺では、元監督の岡田彰布氏の再登板を推す声が出ています」とは、前出の阪神OB。
「タガが緩むチームを再建するには、2005年に優勝経験がある実務派の岡田氏が最適だというのです。岡田氏には、2000年代に原巨人と渡り合ったイメージも強い。金本、矢野と外様監督が2代続いたこともあり、OBとしても生え抜きの岡田氏の監督就任に異論はないでしょう。球団内には岡田氏とたびたび接触している関係者がいて、ブレーン的な存在になっているそうですから、スムーズな政権移譲も可能です。しかも、角会長は岡田氏と同じ早大卒でかねて親交がある。まさにうってつけの人物なのです」
阪急阪神HDは、阪神の監督やフロント人事について、阪神電鉄に一任しているといわれるが、阪神の揚塩球団社長の辞任は角会長の“鶴の一声”が契機となった。前出の事情通が続ける。
「阪急と阪神が合併した際、オーナー会議で親会社変更による新規加盟料の問題が浮上。『球団経営は阪神電鉄に委ねる』との誓約書を提出するなどして、30億円の加盟料は免除された。阪急阪神HDが直接、監督人事に関与することはないでしょうが、ただでさえ矢野監督の評価が高くない上に、来季、矢野監督で優勝できる根拠は乏しい。しかも、阪急阪神HDやその周辺から、岡田再登板を推す声が出ている。藤原オーナーら阪神側が阪急側に“忖度”し、矢野解任、岡田再登板に踏み切る可能性はある。すでに矢野監督の去就については、続投か解任か、成績によって一定のラインを引いているとの話もあるほどです」
表向きは「矢野続投」と言いつつ、「最善策」はすでに用意されているというのだ。