巨人・岡本が初タイトル当確 本塁打&打点「2冠王」の値段

公開日: 更新日:

東京五輪の侍J正三塁手という“副産物”も

 そうなると、気になるのは「カネ」である。今季年俸は昨年から6000万円アップの1億4000万円。高卒6年目シーズンでの大台到達は、球団では1997年の松井、11年の坂本の5年目に次ぐ3番目の「スピード出世」だった。なお、松井が自身初のタイトルとなる本塁打(34)、打点(100)、最高出塁率(・421)を同時に獲得したのも6年目だった。松井はこの年、年俸2億2000万円から6000万円増の2億8000万円に昇給した。岡本の来季年俸はいくらに跳ね上がるのか――。

「松井がタイトルを取った98年は長嶋監督が率いてリーグ3位に沈んだが、今季は4番・岡本のバットがリーグ連覇の原動力になった。本来なら2・5億円くらいは弾みたいところ。とはいえ、折からのコロナ禍により、球団の金銭面のダメージは大きい。最終的に松井の昇給額と同等である6000万円アップの2億円あたりに落ち着くのではないか」(チーム関係者)

 タイトルホルダーには「副産物」もついてくる。来年に延期となった東京五輪侍ジャパン正三塁手の座だ。これまでは主にベテラン松田(ソフトバンク)が務めてきたが、来年夏の東京五輪時は38歳。稲葉監督は次の世代の三塁手を探している。

 3割をマークしている中日・高橋や大山、坂本を三塁へ回す構想もある中、今季の2冠で岡本が有力候補に躍り出た。東京五輪の三遊間は、遊撃・坂本と巨人コンビになる可能性が高そうだ。

 主砲が近いうちに手にするものはもう一つある。8日に2000安打をマークした坂本が、6年間務めた「主将」の座を次の世代に渡したがっているのだ。昨オフも球団に申し出たものの、原監督に「日本一になってから」と止められた経緯がある。しかし、リーグV2を果たし、坂本自身も大記録を達成したことで、たとえ日本一になれなくても禅譲が認められる可能性が高い。

「坂本がバトンを渡したいのは岡本です。岡本は全力で拒否するだろうが、基本的に前任者に指名されたら断れないのが巨人の主将。坂本も阿部に指名され、半ば強制的に引き受けましたから」(前出の関係者)

 年俸の大幅アップに加え、日本代表、主将の座……。巨人の4番は、24歳にして多くのものを手にすることになりそうである。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    カブス鈴木誠也が電撃移籍秒読みか…《条件付きで了承するのでは》と関係者

  2. 2

    中日井上監督を悩ます「25歳の代打屋」ブライト健太の起用法…「スタメンでは使いにくい」の指摘も

  3. 3

    カブス鈴木誠也「夏の強さ」を育んだ『巨人の星』さながら実父の仰天スパルタ野球教育

  4. 4

    PL学園から青学大へのスポ薦「まさかの不合格」の裏に井口資仁の存在…入学できると信じていたが

  5. 5

    阪神・佐藤輝明「打順降格・スタメン落ち」のXデー…藤川監督は「チャンスを与えても見切りが早い」

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希の肩肘悪化いよいよ加速…2試合連続KOで米メディア一転酷評、球速6キロ減の裏側

  2. 7

    新庄監督のガマンが日本ハムの命運握る…昨季の快進撃呼んだ「コーチに采配丸投げ」継続中

  3. 8

    ソフトB「二軍の帝王」を悩ます“王の庇護” 自己評価の高さとパワー、潜在能力は一級品も...

  4. 9

    ソフトB近藤健介離脱で迫られる「取扱注意」ベテラン2人の起用法…小久保監督は若手育成「撤回宣言」

  5. 10

    「負けろ」と願った自分を恥じたほどチームは “打倒キューバ” で一丸、完全燃焼できた

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広末涼子容疑者は看護師に暴行で逮捕…心理学者・富田隆氏が分析する「奇行」のウラ

  2. 2

    広末涼子容疑者「きもちくしてくれて」不倫騒動から2年弱の逮捕劇…前夫が懸念していた“心が壊れるとき”

  3. 3

    中居正広氏《ジャニーと似てる》白髪姿で再注目!50代が20代に性加害で結婚匂わせのおぞましさ

  4. 4

    広末涼子は免許証不所持で事故?→看護師暴行で芸能活動自粛…そのときW不倫騒動の鳥羽周作氏は

  5. 5

    佐藤健は9年越しの“不倫示談”バラされトバッチリ…広末涼子所属事務所の完全否定から一転

  1. 6

    【い】井上忠夫(いのうえ・ただお)

  2. 7

    広末涼子“密着番組”を放送したフジテレビの間の悪さ…《怖いものなし》の制作姿勢に厳しい声 

  3. 8

    中居正広氏は元フジテレビ女性アナへの“性暴力”で引退…元TOKIO山口達也氏「何もしないなら帰れ」との違い

  4. 9

    大阪万博は開幕直前でも課題山積なのに危機感ゼロ!「赤字は心配ない」豪語に漂う超楽観主義

  5. 10

    カブス鈴木誠也「夏の強さ」を育んだ『巨人の星』さながら実父の仰天スパルタ野球教育