浅野拓磨がセルビアの「孤独なトレーニング」で得た自信
浅野拓磨(パルチザン・ベオグラード FW・26歳)
「パルチザンでは周りの信頼を得て得点にこだわってプレーしている。FW、両サイドハーフ、トップ下と多彩な役割を担い、幅も広がった」。こう森保一監督に太鼓判を押されたのが、広島時代の秘蔵っ子である浅野拓磨だ。1年ぶりの日本代表復帰戦でのブレークはなるのか。
ハリルホジッチ監督時代の2017年8月、豪州戦で値千金の先制弾を叩き出し、ロシアW杯切符獲得の原動力となった浅野。だが、西野朗監督(現タイ代表監督)への交代もあって本大会メンバー入りはかなわず、ベースキャンプ地・カザンから無念の帰国を余儀なくされた。
直後に赴いた当時ドイツ1部・ハノーファーでも序盤こそ試合に出ていたが、保有権を持つアーセナルとの契約問題が浮上した終盤戦はまさかの構想外に。こうした屈辱を糧に19年夏、セルビアの名門・パルチザンへ赴いて心機一転を図った。
この移籍が奏功。昨季は国内リーグ23試合出場4得点という実績を残し、欧州リーグにも出場した。一方でコロナが急拡大した今春にはサッカーができない苦しみも味わった。他の欧州諸国以上に規制の厳しいセルビアで単身生活をしていた彼は大きな精神面のダメージを受けたという。