ソフトB栗原の“強心臓”はどこから?シリーズ2試合打率.875
工藤監督も連勝スタートの要因として真っ先に名を挙げた。
6年目の今季、初めて一軍定着。日本一を決める重圧を微塵も感じさせないパフォーマンスである。
「誰よりもストイックに練習をしてきた成果でしょう」と、春江工の恩師、川村忠義監督はこう続ける。
■ヒーローになってもテングにはならず
「高校時代、キャッチボールやランニングなど基本的な練習も手を抜いているところは見たことがありません。学校の練習は16時すぎから20時半ごろまでです。それが終わると栗原は控えの選手たちを集めて、率先して居残り練習をしていました」
中学時代は生徒会長、高校時代にU18の主将を務めたことなどから、そのキャプテンシーに注目が集まるが、チームでは試合前の円陣の輪の中でモノマネを披露するムードメーカー。年上の選手にも可愛がられている。中学時代に所属した福井ブレイブボーイズの南博介監督が言う。
「先輩からはいつも弟のように可愛がられていましたよ。何より謙虚なんです。日本シリーズの初日が終わった夜に、『おめでとう』と連絡したら、『明日もゼロから一生懸命やっていきます』と返ってきた。テングにならず、いつもこんな姿勢なんです」