ソフト柳田は7年契約6.1億円 金満球団が複数年多用のなぜ
これらはFA流出を防ぐための策で、「この選手を現時点でFAで獲得するなら、どれくらいの条件か」という基準のもと、複数年契約を結んでいるという。
■提示額なら一番
とはいえ、そこは球界一の資金力を誇る球団だ。他球団との争奪戦となっても、札束攻勢ではそうは負けない。しかも、複数年契約はケガをした時のリスクもはらむ。流出阻止にやっきになる理由があるのか。
ある球団OBは「カネじゃ動かない選手が増えてきた」と、こう話す。
「FAで争奪戦になるような選手は、それまでにかなりの額を稼いでいる。そんな選手の多くは、カネよりも出場機会や希望するポジションなどを求めているケースが多い。残留濃厚と高をくくっていたら、他球団に出場試合数の確約を提示され、『多少安くても、出番が保証されるなら』と、そっちに転ぶ選手だって出てこないとも限らない。今年からロッテに移籍した福田は実際、カネより出場機会を選んだ。18年オフに西武から楽天にFA移籍した浅村も、提示額ならソフトバンクが一番だったのにフラれている」
お金じゃ買えない「価値」もある――ということだ。