阪神梅野は微増の単年契約 忍び寄る来季正捕手流出の危機
「少なからず、ショックを受けているようです」
阪神OBがこう言う。
正捕手の梅野隆太郎(29)が22日、契約更改に臨み、1000万円増の1・1億円でサインした。順調にいけば来季中に国内FA権を取得するが、微増にとどまり、複数年契約の提示はなかったもようだ。
選手会長を務めた今季は右腹斜筋の筋挫傷で一時的に離脱したことがあったが、最終的には98試合に出場し、3年連続でゴールデン・グラブ賞を受賞。梅野は更改後、「球団から梅野なくして優勝はないだろうと言っていただいた」と笑顔を見せた一方で、「来季、国内FA権行使に含み」と報じるスポーツ紙もある。
前出のOBは、「チーム内の評価よりもむしろ、他球団の評価の方が高い」と、こう続ける。
「梅野は今季、巨人との開幕3連戦の2、3戦目にスタメンから外れ、原口と坂本が起用された。捕手出身の矢野監督は、リードやキャッチングなどの面で梅野に全幅の信頼を置いているとは言えない。他の捕手が頭角を現せば、梅野をスタメンから外す可能性もあるでしょう。とはいえ、梅野は補殺数で3年連続リーグトップをマークし、ワンバウンドの捕球やブロッキングの技術は球界屈指で、肩も強い。打撃も打率2割6分前後を安定して打つ上に、小力もある。セ・リーグでは間違いなくトップクラスの捕手ですよ」