レスリング協会バタバタ…吉田沙保里が次期トップに急浮上
日本のお家芸種目が騒がしい。
18日の臨時理事会で、レスリング日本代表コーチに、国などから支給された報酬の一部を協会に半ば強制的に寄付させていたとして、高田裕司専務理事以下、全理事の辞任を求める声が上がったという。
日本協会が昨年末、JОC(日本オリンピック委員会)に提出した報告書によれば、2010年から3年間にわたって約1400万円の「寄付」があり、海外遠征時の会食代などに充てていた。同協会では月内にも再度、臨時理事会を開いて全理事の進退を協議する予定だ。
同協会では長年、競技の普及、発展に尽力してきた福田富昭会長(79)が、7月開幕の東京五輪を最後に退任するとの噂が絶えない。五輪閉幕後には24年パリ五輪に向けて新体制が発足するとみられるが、早くも「福田会長の後釜は、彼女しかいない」ともっぱらだ。
■多くの競技団体で理事会メンバー若返り
「彼女」とは他でもない「霊長類最強」といわれた吉田沙保里(38)のことだ。現役時代、国際大会では五輪3連覇を含む16度の頂点に立つなど、実績は十分。銀メダルに終わった16年リオ五輪を最後に一線を退いてからは女子代表のコーチを務めたり、世界選手権や日本選手権ではテレビ解説を担ってきた。タレントを中心に活動している今でも、大会に足を運び、母校である至学館大の後輩に助言をするなど、依然としてレスリング界への影響は絶大だ。