中日はエース大野が開幕回避か セ5球団“巨人包囲網”の勝算
中日の与田剛監督(55)が先手を打った。昨季の沢村賞投手・エース大野雄を開幕投手ではなく、2カード目の本拠地・巨人戦に投入する可能性について「日程が出た時点でそれも十分考えた」と言及したのだ。
昨季のセ・リーグは巨人の危なげない一人旅で幕を閉じた。終盤に足踏みしたため、最終的には2位阪神と7・5ゲーム差だったものの、終始10ゲーム以上の大差をつけた独走劇だった。
実力差以上に、「巨人包囲網」を敷かず、淡々と負け続けたセ5球団の監督に大きな問題があるのは明らか。その中日にしても、8月終盤に大野雄の登板を予定していた巨人戦から広島戦にずらしたことがあった。4連続完投中で防御率などのタイトルも見えていたための措置だったといわれた。巨人OBで元投手コーチの高橋善正氏(評論家)がこう言う。
「そんなこともありました。大野をいきなり巨人戦にぶつけるという与田監督の作戦は、果たして本当でしょうか。昨年セ・リーグはCSがなかった。それなのに、2位以下の5球団は死に物狂いで巨人を倒しにいかなかった。これはリーグ優勝を狙いにいかなかったのと同じ。2位以下を狙う意味などないはずなのに、阪神あたりは、とりあえずAクラスに入ってマスコミの批判を避けようという思惑があるように見えましたから」